薪ストーブやキャンプ等で人気の、薪作り。
家族や友人たちと、やってみたいな、とは思うものの......
道具選び、迷いませんか??
今回は、自分で薪を作るために、斧の選び方と共に、薪ストーブ歴6年の僕が愛用している、優秀な斧を3本、ご紹介します。
ぜひ、あなたの薪作りのお役に立てればうれしいです!
目次
【薪割り用斧】薪ストーブ歴6年の僕がオススメする選び方
玉切りされた木(丸太)を割るために必要となるのが「斧(オノ)」です。
でも、一言で「斧」と言っても、片手で持てる小さなものから大きなもの、そして和風なもの洋風なものまで、非常に沢山の種類があります。
ここでは、まず、どういう視点で斧を選べばよいのかを、ご紹介します。
サイズ別の選び方~大割り用(両手で使う)か、小割り用(片手で使う)
まず、斧を選ぶときに考えないといけないのが、サイズです。
ここでは、僕が実際に使う用途別として、大割り用(両手で使う大きなタイプ)ものと、小割り用(片手で使う小さなタイプ)とに分けて説明します。
大割り用(両手で使う大きなタイプ)~最低限、持っておきたい
大割り用(両手で使う大きなタイプ)には、このようなタイプがオススメです。
サイズ:柄の長さが60cm~80cm位で、刃の重量が2000g前後
用途:直径15cm程の中太以上の玉切り材を割るときなど
一応、こっちの大きな斧でも、小さな斧でできることは一通りできますが、重いのでちょっと大変です……
※キャンプ場で、大きなタイプの斧を振り回すのは危険なので、キャンプのときに持っていくのは避けたほうが良いですね。
特に、両手で使うタイプの斧は、長さ、重量、刃の形状など様々なタイプがあるので、後に僕が実際に愛用しているオススメのものを介したいと思います。
小割り用(片手で使う小さなタイプ)~できたら持っておきたい
ハンドアックス、ハチェットと言ったりもします。
キャンプのときなども、現地に持って行けば、薪を細かくするときにも重宝します!
サイズ:柄の長さが25cm~40cm位で、刃の重量が500g前後のもの
用途:枝を払う、小枝を切断する、直径15cm以下位の細目の木を割る
割った薪をさらに細かく割るときなど
ちなみに、小割り用(片手で使える小さいタイプ)の斧と、ほぼ同じ用途で使える道具に、「鉈(なた)」があります。
鉈(なた)の特徴
・斧よりも刃渡りが長い
・刃の形は、両刃、片刃の2種類
【両刃】
刃を頭から見た時、斧と同じように「V」の字形に両側から刃が研がれていて、木を割るのに適する。
【片刃】
刃を頭から見た時、「レ」の字形に片側だけ刃が研がれているもので、主に枝払いをするのに適する。
刃の形状による選び方~和斧と洋斧
大きく分けると、和斧と洋斧の2種類があります。
この2つは、刃の形状が違うため、木の割れ方が異なります。
和斧~針葉樹をよく割る人にオススメ
別名ヨキともいいますが、日本古来からある薪割りに使われている斧です。
特徴としては、刃がまっすぐで薄く作られているということです。そのため、薪を「割る」と言うよりも「切る」という感覚に近いです。
もう一つの特徴としては、刃の両側面に、切れ込みがついています。
片方には3本の切れ込み、反対側には4本の切れ込みです。
この切れ込みには、「身(3)を避(4)ける」という意味があり、斧を使っての仕事の安全を願ったり、山や森、自然への感謝の気持ちが込められていると言われているそうです。
単純な道具として作られているだけではなく、日本人らしい思いが入っていてなんか良いですよね。
この和斧、切る感覚に近いので、繊維がまっすぐのスギやヒノキなどの針葉樹の薪割りにとても適しています。
針葉樹を多く割る人には特にオススメです。
洋斧~広葉樹をよく割る人にオススメ
おそらく、薪ストーブユーザーの多くの人が使っていると思われる洋斧。
洋斧は、本当に様々な形、サイズがあり、僕は色々な種類の斧を見ているだけで楽しくなってしまいます(笑)
特徴としては、刃の重量が重く、刃先が薄い割には中央部に厚みがあることです。
和斧とは違い、斧を振り下ろしたとき、木に刃先が刺さった後、中央部の厚みによって、木が横に広げられて「裂ける」という感覚に近いと思います。
薪ストーブの薪としてよく使われる、コナラ、クヌギなどの堅い広葉樹の薪割りに適しています。
ただ、洋斧で薪を割るとき、ちょっとした注意が必要です。
それは、勢い良く割れたとき、割れた薪が左右に吹っ飛ぶことがあるということです!
それはもう勢いよく吹っ飛びますので、薪割りをしている横に人がいないことを確認してください。
特に、小さな子供と一緒に薪割りをするときは注意が必要で、吹っ飛んだ薪がちょうど子供の顔の高さ位を飛びますので、周りに子どもがいないことを十分に確認してくださいね。
思わぬけが人が出てしまうと、楽しい薪割りができなくなってしまいますから。
【薪割り用斧】薪ストーブ歴6年の僕が実際に愛用する3本をご紹介
僕が普段使っている斧は3本です。
いずれも洋斧で、両手で使う大きいタイプが2本、片手で使うタイプが1本です。
この章では、この3本の優秀な斧をご紹介しますね。
僕が愛用する大割り用の斧2本
最初は、大割り用の洋斧2本をご紹介します。
安全に、快適に、薪作りをするためには、用途と自分の身体に合ったものを選ぶことが重要です。
僕の体格とご自身の体格の差とを考慮しながら、斧選びの参考にしていただけると嬉しいです。
グレンスフォシュ・ブルークの「大型薪割り」
これ、超オススメです。
この斧のスペック
刃渡り:75mm
柄長:695mm
斧頭(刃の部分):W160mm、1800g
価格:¥24,000(税込み¥26,400)
さほど大きい(重い)斧ではないですが、程よいサイズ、重さで、非常に取り回しがし易やすい斧です。
身長163cm、体重57kg、比較的小柄で筋肉質な僕が、薪割りを始めた時から現在まで使い続けているのがこの斧です。
薪を割り始めて6シーズンになりますが、今まで割った木の約8割(たぶん)は、この斧で割っています。
直径50cmくらいのクヌギ、コナラもありましたが、この斧でパッカンです!
この斧の優れているところは、柄の長さ、斧頭の重さ、柄の太さが握りやすいこと、柄が少し曲がっていて振り下ろしたときの力が上手いこと木に伝わること、これらのバランスが抜群で、無理な力を入れなくても木を割ることができることです。
無理な力が要らないので、僕の場合、1時間でも薪を割り続けることができます(笑)
あと、もう1点良いところが、斧頭のすぐ下の柄のところに厚さ1mm位の板金が巻いてあること。
薪を割っていると、たまーに目測を誤って、斧頭の根元の柄のところが薪にジャストミートしてしまうことがあります。
それが原因で、柄が折れてしまうことがあるのですが、この斧は、板金が巻いてあるので、その心配がほぼないんです!
至れり尽くせりの一品です!
そして、僕の妻が薪を割るときも、この斧を使っています。
妻に話を聞いても、「最初は少し重かったけど、今は全く苦労なく、使えているよ!」とのこと。
上手に薪を割ってくれています。
で、実は最近、小4になる長男も、この斧を使って短めの木を割れるようになりました。
そして、なんと、そんな兄の様子を見て触発された小2の娘も、この斧を使って薄っぺらい木をパッカン言わせています!
頼もしい限りです(笑)
というわけで、子供から大人まで十分使える、オールラウンダーな斧です。
1本目の斧を探している方、あまり重い斧はちょっと心配、と思っている方にオススメの一品です。
グレンスフォシュ・ブルークの「薪割り鎚」
これは僕の2本目に愛用しているもので、ひと回り大きいサイズの斧です。
この斧のスペック
刃渡り:70mm
柄長:790mm
斧頭(刃の部分):W215mm、2400g
価格:¥26,400(¥29,040)
グレンスフォシュ・ブルークでは一番大きい斧になると思います。
この斧は、薪割りを初めて2シーズン目に購入したのですが…...実は1シーズン目に、どうしても割れない木に出会ったのです。
節が多い木や、繊維が絡み合っているような木、玉切りして少し時間がたってしまっている木など、どうしても割れない、割るのに苦労する木があるんですね。そういう木に出会うと、悔しいんです…… どうにか割ってやろう!って思うんですね(笑)
僕の場合、1シーズン目にヤマモモの木に出会ったとき、1本目の斧ではどうにも割れなかったんです。
確か、直径30cm位の結構太くて、しかもヤマモモは節が多い木なので、そもそも割りにくい。もう、完敗でした。泣く泣く、チェーンソーで縦切りにしてどうにか薪にして持ち帰りました……
で、悔しくて2本目の斧「薪割り鎚」を購入することになった訳です。
2シーズン目の薪作りをしていたとき、なんと、1年目に割れなかったのと、ほぼ同じサイズのヤマモモの木に出会いました。
再戦です。
ヤマモモの木を玉切りにし、1本目の斧「大型薪割り」で挑みましたが、やはり上手く割れません……
そして、斧を持ち替え「薪割り鎚」でヤマモモに挑むと、何とあっさりパッカンです!
恐るべし「薪割り鎚」の威力。
柄が長く、斧頭が重いことで、振り下ろした時のパワーがやはり格段に大きくなるんですね。段違いです。
ただ、この斧、僕には少々サイズが大きく重い。
この斧を1時間振り続けるのは、少々しんどいので、主には、割るのが難しい木に出会ったとき、出番が回ってきます。
この斧は、小柄な人にはちょっと扱うのが難しいかもしれません。
でも、体格の大きい方、パワフルな方にはオススメです!
この斧が使いこなせると、どんな木でも割れると思いますよ。
僕が愛用する小割り用の斧
これは、上の2本の斧で大割りにしたものを、さらに小さく割ったり、焚き付け用の細い薪を作ったりする際に、僕が愛用している1本です。
ハスクバーナの「手斧」
薪割りを始めて最初の頃、僕は小割用としてこの斧の代わりに鉈をつかっていました。
でも、この手斧をゲットして以来、もうこれ1本です。
この斧のスペック
刃渡り:85mm
柄長:380mm
斧頭(刃の部分):W145mm、600g
価格:¥6,930(税込み)
片手で使う斧としては、程よいサイズだと思います。
僕が、この斧で気に入っているところは、柄の曲がり具合です。
見た目にも格好良いんですが、実際薪を割るときにもこの曲がり具合が、非常に使い易いんです。
一度割った薪をさらに細く割るときや、あまり力を入れなくても割れるような細い木を割るときは、柄の中心当りを持って割ると、疲れにくく、非常に作業がはかどります。
それより少し太めの直径10~15cm位の木を割るときは、斧を力を入れて振り下ろす必要があるので、柄の端の曲がっているところを持つようにすると、振り下ろした時、上手い感じに斧頭の力が薪に伝わり、難なく割ることができます。
あと、比較的購入しやすい価格帯なので、コスパとしてもGOODですね。
焚き付け用に薪を細く割る方、キャンプ用の斧を探している方にオススメの一品です。
以上、僕が普段実際に使っている斧の紹介でした。
ぜひ斧選びの参考にしてみてください。
おまけ
斧は、刃物ですので取り扱いには十分ご注意ください。
特に、薪割りに集中してしまうと、周りの様子が見えなくなってしまうことがあります。
が、家族で薪割りをしているときなどは、近くで薪割りの様子を見ていたり、周りで子供が走り回っていたりすることもあると思いますので、薪割りに集中しても、周りの安全確認は忘れないようにしてあげてください。
ぜひ、家族や仲間と薪割りを楽しんでください~。