初心者のための薪作り講座

薪作りはサイズと乾燥がポイント!【初心者のための薪作り講座①】

山積の薪

【初心者のための薪作り講座】と題して、

これから自分で薪作りを始める方に必要な基礎知識

知っていると便利な知識

を中心に、僕が実際に薪作りの中で学んだ事、経験した事を数回に分けてご紹介したいと思います。

 

ぜひ、あなたの薪作りの参考にして頂けたら嬉しいです!

 

 

薪作りの重要ポイント3つ! まずは、これを押さえよう!

薪重要3

 

まず初めは、そもそも薪とは何か? そして、薪を作る際の重要ポイントについて考えていきます!

 

そもそも、薪って何?

伐採した木の幹や枝の材を適当な長さに切り揃え、さらに扱いやすい太さに割ったものを乾燥させた木製燃料のこと。

ポイント

ここで重要なポイントは3つ。

①適当な長さ

②扱いやすい太さ

③乾燥していること

 

まず、この3つのポイントについて解説します。

 

適当な長さ

薪長さ

 

初めて薪を作るとき、意外に盲点なのが、この長さ問題です。

 

薪の長さ問題で重要なこと

自分で使う薪ストーブや焚き火台のサイズを知っておくこと。

薪ストーブの場合、ストーブに入る最大長さ×0.7の長さを目安に。

 

じつは、僕も初めて薪を作ったとき、長いほうが火持ちが良いだろう、ぐらいにしか考えず結構長めに作ってしまったんです。

で、試しに作った薪を薪ストーブに入れようとすると、入るには入ったけど、メチャメチャ収まりが悪い……

炉内で上手く並べられず、泣く泣く、一度作った薪を鋸で短くする破目になってしまいました。

 

そうなんです、

薪を薪ストーブで使う場合、長すぎると使い勝手が悪いんです……

そもそも、小型の薪ストーブだと、長い薪は入らない可能性があるかも。

 

そうならないように、是非、ご自身が購入予定(購入した)の薪ストーブで使える最大の長さを事前に確認しておいてください!

そして、使い勝手と割り易さの両立が図れるのは最大長さ×0.7の長さが目安です!

 

 

参考

我が家の薪ストーブのアンコールは、最大薪長さが55cm

アンコール内寸

この長さより短い薪にする必要がありますが、我が家の薪長さの遍歴は…

最初は44cm(55cm×0.8=44cm):使い勝手が悪い、割るのも大変。 ×

少し短い40cm(55cm×0.73=約40cm):使い勝手はよくなったけど、太い木だと割るのが結構大変。 

さらに短く36cm(55cm×0.65=約36cm):割るのも比較的良好!  

・・・という具合に、たかが数cmの違いなんですが、使い勝手や割り易さが全然違います!

 

因みに、僕の薪ストーブ仲間の中には、割り易さ重視で、短めの32cmで作っている人が多かったのですが、薪ストーブのサイズや用途、割り易さなどによって30~40cmで作られる方が多いようです。

 

この薪の長さ問題、みなさん色々こだわりがあって、薪ストーブ仲間では意外に話が盛り上がります(笑)

1,2シーズン、自分で薪を作ってみると、自分にあった薪の長さがわかると思いますので、是非いろいろな長さを試して、ご自分のお気に入りの長さを見つけてみてくださいね。

 

ポイント

自分で使う薪ストーブや焚き火台のサイズに合った長さにすること。

薪ストーブの場合、ストーブに入る最大長さ×0.7の長さが目安。→これをベースに自分好みの長さを探してください!


扱いやすい太さ

薪太さ2

 

薪の太さ問題で重要なこと

大きく分けて「焚き付け用」「中くらい」「長時間用」の3種類の太さの薪を準備しておくこと。

 

理由は、薪を燃やすとき、いきなり太い薪に火を着けるのは至難の技、そして太い薪だけでは火力の調節が難しいからです。

通常、まず初めに小枝、細い薪などで火の赤ちゃんを育て、だんだん投入する薪を太くして、火の幼稚園児→小学生→中学生・・・と、段々火を大きくしていきます。

その時重要になるのが、用途に応じた太さの薪があるかどうか。

 

それぞれの薪の太さのイメージは?

薪太さ比較1

焚き付け用:直径約2cm前後の細い薪

中くらい:直径約5cm前後の薪

長時間用:直径約10cm以上の薪

太さのバリエーションを多く持っておくと火力の

調節がし易いので、いろいろな太さを準備しておくのがベストですが、この3種類の太さを準備しておけば十分です。

 

参考

我が家の場合、まずは、薪割りした時に出る薄っぺらい薪の破片や松ぼっくりなどを着火剤代わりにして、火の赤ちゃんを作ります。

着火剤

そこに焚き付け用の薪を投入し、幼稚園~小学生ぐらいの火に育て、さらに中くらいの薪を投入して中学生~大人サイズの火にします。

火が大きく安定してストーブも十分温まったら、長時間用の薪を投入し、しばらく放置。

その後は、火力や燃え方に応じて、焚き付け用、中くらい、長時間用それぞれの薪を投入という感じです。

 

乾燥していること

薪乾燥

 

これは、薪ストーブの基本事項ではありますが…...

薪ストーブの基本事項

乾燥していない薪は、絶対に使ってはダメです。

 

理由は以下の2点。

未乾燥の薪を使ってはいけない理由

・水分が多い状態の薪を燃やすと、不完全燃焼につながり、煤や煙等でご近所に迷惑。

・煙突内が汚れてしまい、煙道火災の原因につながる。

 

煙突から黒煙

水分が多い薪は水分の蒸発に熱が奪われてしまうため、燃焼効率が悪くなります。

そして、燃焼効率が下がると、不完全燃焼となり易いため、クレオソートや煤、煙が多く発生します。

これはご近所の方に迷惑をかけてしまうことにも繋がりますよね……

 

また、このクレオソートや煤が煙突内に溜まると、煙道火災の原因になります。このため、煙突掃除が大変なことになってしまうのです。

 

そんな理由で、伐採したての生木は、水分を多く含んでいるため、そのままでは燃料としては使えません。

切った時期にもよりますが、切られてすぐの生木は水分含有量50%か、それ以上の場合も。

燃料として使うには、水分含有率20%以下まで下げる必要があるのです。

 

薪からにじみ出る水

葉っぱが青々しているときに伐採した木は非常にジューシーで、上の写真のように薪割りした時に水がにじみ出てくるなんてこともよくあります。

そんな時期に作った薪は、よーく乾かしてから、使いましょう。

 

最重要ポイント

薪は、十分に乾燥させること!

 

ちなみに。

薪を乾燥をさせるとき、丸太のままより、割っておいたほうが早く乾燥します。

薪乾燥イメージ

 

上のイメージのように、木の内側の水分は、樹皮部分からはほとんど蒸発しないので、丸太の場合は切り口部分からしか蒸発しません。そのため、中心部まで乾燥するには、非常に長い時間がかかってしまいます。

一方、斧などで割ってやることで、切り口部分以外にも空気に触れる面積が広くなるため、木の中の水分が蒸発し易くなるのです。

 

斧で薪を割る理由は、取り扱いやすい太さにするだけではなく、乾燥させやすくする目的もあるんですよ!

 

最重要ポイントの薪の乾燥については、次回【初心者のための薪作り講座②】で、もう少し詳しく説明しますのでお楽しみに!

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